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これから働く御宿のある生口島に着いて [写真と俳句と]

春はやて 洗い場の窓 叩きをり
「れもん」の間 窓開け放ち 東風(こち)の海
寒村の 下宿で寝落ち 虎落笛(もがりぶえ)

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[2020年3月16日(月)9時頃 宿の厨房洗い場にて撮影]
「春疾風(はるはやて)」「東風(こち)」 春の季語
「虎落笛(もがりぶえ)」窓や戸のすきま風がピューと音をだすこと。冬の季語



令和2年3月12日、尾道に到着して瀬戸田港行きの小さな船に乗る。
これからの暮らしが待っている島を目指して青い海を進むが、まるでドラマでも見ているかのような現実感の無さ。
今更ながら本当にやってきたんだなーと、なんとも言い表せない高揚感。

そして、船はレモンの島に到着。

これからお世話になる宿で挨拶を済ますと、女将さんが早速住み込み先に案内してくれました。
綺麗で瀟洒……とは程遠い下宿先ですが粗末で質素は望むところ。
とはいえ、あまりにも今までの住生活とは違うのでその晩はお掃除する気にもなれず、深い溜息。

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次の日、荷解きもそこそこに朝からすぐに宿のお仕事開始。
朝食の調理、配膳、洗い物、お部屋の掃除、お風呂の掃除、夕食の仕込み、配膳、お布団ひき、夕食の片付け……
夜には疲労困憊、すきま風の吹く寒い部屋に戻り、疲れ果てて眠る。

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知らない土地で知らない人と慣れない仕事に従事するのは、身体もきついが気疲れもする。

でも慰めは、洗い物をしていても部屋の掃除をしていても見える穏やかな海と、お客さんのあとにいただく広いお風呂、そして夜空を見上げればある満天の星だ(※写真にはうまく写らなかった)。

♪見上げてごらん 夜の星を
小さな星の 小さな光が ささやかな幸せを歌ってる♪

物語に登場するような、年季奉公のお女中さんでも訳ありの仲居さんでもありませんが、なんとなく感傷的にもなる島生活のはじまりです。

なにかとわたくしの行く末を案じてくれている方々へ、取り急ぎご報告まで。

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コメント 4

リュカ

満天の星、想像出来ます^^
お体にはじゅうぶん気をつけて下さいネ。
by リュカ (2020-03-23 11:58) 

skekhtehuacso

生口島だったのですか。
しまなみ海道ですね。
酒処の呉や竹原も近いし、四国の今治だってすぐ近く。
いろいろな情報が入ってきそうで、おもしろそう。
by skekhtehuacso (2020-03-24 21:52) 

あおき

リュカさん、どうも。
大阪市内奈良市内では星があまり見えなかったので、見上げる夜空にはそれはもう……
お気遣いありがとうございます、身体いたわりながら頑張ります。
by あおき (2020-03-29 10:23) 

あおき

skekhtehuacsoさん、どうも。
そうなんです、しまなみ海道の人になりました。
御宿にもお酒いくらかあるのですが、ご存知の通りお酒を嗜まないのでお客さんの前であたふたしております。
by あおき (2020-03-29 10:27) 

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