入院中の知人を見舞った帰り道で

老人は　あきらめ続け　冬の月


［2016年12月11日（日）16時頃　とある病院前にて撮影］



コーラを飲みたいとせがまれるが、それはできないと答える。
なぜだと問われ、平易な言葉で理由を説明しても本人はそれを咀嚼できない。
今日も同じ問答を繰り返し、私は作り笑いを浮かべます。

「老い」と「死」に向き合うことは、
底の見えない穴をのぞき込むように、きっと怖くて恐ろしい。

目の前に横たわる老人が、そう遠くない未来の自分……
その時がくれば私も目を背け、悲嘆に暮れるのかもしれません。


暗澹たる気持ちをぬぐい、帰りに寄ったスーパーで特別販売されていた駅弁を購入。
山陰本線鳥取駅「山陰鳥取かにめし（アベ鳥取堂）」です。
奮発しました。（と、言っても見切り品で3割引）



蟹ってなんとなく薄ぼんやりした味でそれほどでも……ってところがあったのですが、
こうして味を噛み締め食べるとなかなかに上品な旨みがあるなーと。おいしい。

とりあえず、私は今の自分の「生」を謳歌しようと思います。

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