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福島県いわき市の赤井嶽不動尊にて [写真と俳句と]

草を取る 無念無想(むねんむそう)の 僧侶かな
山霧や 無明長夜(むみょうじょうや)の 凡夫あり

260811iwaki01.jpg
[2014年8月11日9時半頃 撮影]
「草を取る」  夏の季語  「霧」 秋の季語
ちなみに、霧の季語には「春の霧」「夏の霧」「冬の霧」もあるようだ。

「無念無想」・・・すべての想念を離れ、無我の境地に達すること。
「無明長夜」・・・仏教の真理を悟り得ず、煩悩にとらわれているさまを長い夜に例えた言葉。



霧につつまれた山中のお寺、朝の境内で黙々と草むしりをするお坊さまがおられた。

その先の多宝塔へ行こうとお坊さまに近づいたが、ふいに辺りを覆う霧と背後の多宝塔の佇まいと相まって、一生懸命草を取るそのお姿が私の目にとても厳かに映った。

お坊さまを驚かせてしまいそうだし、それにこの静寂を破るのがひどく悪いように思えたので、挨拶もせず、そのまま後ずさりするように黙ってその場を立ち去りました。

説法だけでなく、日常の行いによっても我々凡夫に教えを説いておられるのでしょうか。
気持ちが洗われたような気がします。

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