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たくさんの人が来て去っていった、旅館の春 [写真と俳句と]

本日も 送り迎えて 春の宿
ゆく春や 従業員も 旅立ちぬ

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[2023年4月8日(土)14時頃 瀬戸田水道にて撮影]



来る日も来る日も誰かをお迎えして誰かをお見送りする。
ほんの一時ですが来館された人の人生と交錯する、この小さな出会いとお別れが好きです。
それが一宿のお付き合いでも、船上の誰かと手を振り合う一瞬でも、お互いの心に何か温かいものが通った気がするからです。

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また、同じ職場で働いていた人との別れもあった。こちらはあまり嬉しいものではない。

1人は、かつて一緒に宿の清掃をしていた年配の女性。
辞められてからも時々お家に様子を伺いに行く仲だったけど、病のため身罷った。
とても人当りのいい温厚で控え目な人柄、細身だけど休憩時間には大好きなパンをたくさん食べてよく笑っておられた。残念です、寂しい。

もう1人は、昨年の秋に社員として採用された男性ですが、この春退職された。
理由は、営業方針や指導内容に受け入れがたいものがあったのだろう。
彼が退職という決断に至るまでにどれだけ思い悩んだか、ある時を境に、肌の色艶が悪くなり痩せていったことはパートの皆が知っている。心身共に疲れ果てたのだ。
バイタリティに溢れた彼が辞めるのは職場にとっても大きな損失だけど、身体を壊すぐらいなら辞めた方がいい。
彼にはもっといい職場が待っている。一緒に働けてよかった。

別れの春です。
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